サービス業

店舗別採算を可視化し、営業利益の黒字転換につなげた支援

教育関連の企業様

支援先企業の概要

支援先企業は、インドアスポーツスクール、学習塾、ネイルサロンなど、4業態・10店舗超を展開する店舗型サービス事業者です。年商は数億円規模で、約3名の従業員と多数の業務委託スタッフにより各店舗を運営していました。

支援前の状況・課題

月次試算表は作成されていたものの、各店舗の経理資料は税理士へ直接提出されており、経営者が月次の損益を確認する報告体制が整っていませんでした。

店舗別には売上高を確認する程度で、費用には複数店舗にまたがる共通費も含まれていたため、どの店舗が利益を生み、どの店舗が赤字なのかを把握できない状態でした。経営者も多忙で各店舗を回ることが難しく、利益改善の必要性は感じながらも、どこから手をつけるべきか判断できずにいました。

支援内容

まず、過去4年分・48か月の会計データと売上データをExcelで整理し、店舗ごとの採算を確認できる分析資料を作成しました。

その結果、全店舗の半数近くが収支均衡または赤字であり、黒字店舗と赤字店舗では、接客力やリピート率に加え、店舗ごとの集客活動にも差があることが分かりました。赤字店舗の一部では、商圏や顧客属性に応じた集客活動が十分に行われていませんでした。

さらに、店舗ごとに損益分岐点となる売上高を算出しました。家賃や人件費などの固定費が店舗によって異なるため、黒字化に必要な売上高にも大きな差があることを提示しました。

これにより、全店舗に同じ売上目標を設定するのではなく、各店舗が確保すべき売上水準を踏まえ、人員や業務委託スタッフなどのリソースをどの店舗へ重点的に配分するか検討できるようになりました。

店舗別採算の分析結果、損益分岐点、利益改善シミュレーションを提示し、月1~2回の検討会を通じて、各店舗の継続、撤退、統合、移転の方向性を整理しました。

また、存続・強化する店舗については商圏分析を実施しました。営業時間帯に店舗周辺を行き交う顧客の属性を調査し、重点的に強化する店舗とターゲット層を設定。そのうえで、対象顧客に合わせたサービスメニューの拡充や、地域での地道なチラシ配布などを提案しました。

支援後の成果

分析結果をもとに、改善が難しい赤字店舗については即時撤退を決定しました。その他の店舗についても、賃貸借契約の更新時期に合わせた移転や閉店、近隣店舗との統合を進めました。

その結果、全社の売上高は減少したものの、支援開始から半年後の決算では営業利益が黒字に転換しました。

経営者からは、「どこから手をつければよいか分からなかったが、やるべきことが絞られ、優先順位に沿って対応できた」との声をいただきました。店舗ごとに必要な売上水準を理解したことで、人員の配置や店舗への投資についても、採算を踏まえて判断できるようになりました。

また、経営者自身にもコスト意識が生まれ、接待交際費や消耗品費などの予算を設定し、各店舗に遵守を徹底するなど、継続的に利益を管理する体制づくりにもつながりました。

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